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「あんこ暮らし」閉店の真の理由

執筆者の写真: 餡創家 佐古誠治 あんこ暮らし
餡創家 佐古誠治 あんこ暮らし
45 分前
読了時間: 6分

あんこ暮らし閉店(営業終了)をお伝えしてからというもの、

毎日のように、何人ものお客様から

「辞めないでほしい」という言葉をいただきます。



「自分のやることに価値がないなら即撤退」そう思って始めましたが、

徐々に認めていただけるようになり、お客様も増えていきました。



自分の創るものが支持される。

お客様が喜び、また足を運んでくださる。

そこには、確かな手応えがありました。



なのに、なぜ営業をやめるのか?




僕は餡創家として、

「あんこのある暮らしの創造」という大きなビジョンを持って開業しました。

「あんこの価値創造」をもくろみ、小豆という食材の新しい食べ方を提案する。

製造工程を見直し、味そのものを改善する。

食べるシーンを増やす。

そして、

いずれは「あんこを日常食にする」ことを考えていました。


同時に、

「餡創家サコは、どこまで通用するのか?」

「サコの創るものに、どれだけ支持を得られるのか?」それも試したかった。

だから、「サコが一人で作る」という仕組みにしたんです。


常識が好きではなく、誰に習うでもなく、「唯一無二のものを創る」という考え方で、

一人で研究開発し、製造する。

それだけでなく、

パッケージも自ら制作し、自ら店頭に立って販売してきました。



この活動は、新聞記事にもなりました。

ただのグルメ記事なら断りましたが、

「大阪ひと語り」というコラムで、

餡創家サコの考え方や活動を取り上げてくださるというので快諾しました。


2026年6月1日 読売新聞記事 「暮らしにあんこ新提案」として餡創家佐古を取り上げていただきました
2026年6月1日 読売新聞記事 「暮らしにあんこ新提案」として餡創家佐古を取り上げていただきました

しかし。

一人でできることには限界があります。


「本当のあんこの味を知ってもらいたい」

「添加物を使わない」

「アレルギー対策も講じる」

そんなこだわりが強すぎて、

僕は早朝から夜中まで、ほとんど休憩を取らずに働き続けました。

定休日にも店で仕込みや試作をしています。


いつもニコニコしていますから、想像がつかないかもしれませんが、

その裏側の働き方は、おそらく皆さんの想像を遥かに超えるものです。

職人が、ここまでやる。

お客様に喜んでいただくために、ここまで考える。

その積み重ねが、感動するほど喜んでくださる方との出会いにつながったのだと思います。


ただ、その働き方を、僕自身が続けられなくなりました。


作って、販売する。

また作って、販売する。

その毎日に追われ、

肝心の「あんこのある暮らし」を、もっと広く提案していく活動にまで手が回らなくなったんです。


もちろん、この店のあんこがお客様の暮らしに届いたことは、僕にとって大きな成果です。

でも、そこで完結するつもりではありませんでした。



本当はイートインスペースでも、僕が最高だと思うあんこ料理を提供したかった。

「こんな食べ方があるのか!」という驚きを、もっと届けたかった。


それも、できずじまいでした。

餡創家サコが提案する、全く新しいあんこの食べ方
あんこの食べ方の常識を覆す、餡創家として披露・提案したかったメニュー


それでも、いろいろと続ける方法を考えました。

しかし、過労がたたり、

体力面ではとっくに限界に達していました。


そして同時に、

このまま店舗での製造と販売に自分の時間と力を使い切っていては、

僕が目指すところには届かない、とも感じていました。


お客様が増えているから続ける。

支持されているから続ける。

それは当然の選択かもしれません。

だけど僕の心が、「この形を続けるべきではない」と発したんです。






狂人と思われるかもしれませんが、

ここから書くことが、営業終了を決めた本当の理由です。





僕はいつも自分の心の声に従うようにしています。

大きな決断の時には、たとえ上手くいってる時でも心の声に従うんです。

そしてその決断で後悔したことはありません。

自分の心の声というのは実に純粋で本質的で疑いようのないものです。

そこに従おうとすると、人からは

「もったいない」「理解できない」と、いつも言われます。


だけど

それでも自分と未来と可能性を信じて決断し、実行してきました。

公務員を辞めたときも繁盛店を閉めたときも・・・。


うまくいく確信があるわけではありません。

それでも、信じて進むんです。

富田林西口で「あんこ暮らし」を始めるときもそうでした。

ココロが動いた。

その先で、こんなにも支持していただけた。

喜んでいただけた。そして僕自身も、

自分を取り戻し、楽しむことができた。

最初から、そうなると分かっていたわけではありません。



そしてまた今回、ココロが動いた。



やっと「あんこ暮らし」や「餡創家サコ」を知っていただけるようになって、

これからというときに営業を終える。

正気の沙汰ではないと思われても、不思議ではありません。


だけど僕は、ココロが発する声に従い、あんこ暮らしの営業終了を決めました。

もしかしたら、あの異常なまでの過労も、

今のやり方を見直し、次へ進むためのサインだったのではないか。

そんなふうにさえ思います。


とはいえ、このブログを書いている2026年9月24日時点で、

次に何をするのか、具体的なことは何一つ決まっていません。

決まっているのは、

餡創家サコの店「あんこ暮らし」の営業を、10月10日で終了すること。

そして、店舗は持たず、これからも餡創家サコとして、

「あんこのある暮らしの創造」に向けた活動を続けていくことです。



もしかしたら、

あんこ作りの技術指導にあたるかもしれない。

もしかしたら、

企業の中で商品開発に携わるかもしれない。

もしかしたら、

個人・法人・団体を問わず、誰かと協業して、あんこの可能性を広げるかもしれない。

もしかしたら、

また一人で何かを始めるかもしれない。

もしかしたら、

あんこ以外の分野で、自分の経験や発想を生かすかもしれない。

どんな可能性も否定せず、

自分を信じ、人や社会とのつながりを大切にしながら行動します。



今まで、お金を得ることそのものを目的に働いたことはありません。

これからも、自分のすることが誰かの役に立ち、

その価値が仕事として続いていく形をつくりたい。

最後まで、何かや誰かのためになる働き方で、

人や社会に貢献してまいります。



ここまで読んで、

「餡創家サコと何かできるかもしれない」

「一度、話をしてみたい」

…そう思ってくださった方は、ぜひご連絡ください

商品開発でも、技術指導でも、新しい食べ方の提案でも。

まだ形になっていないアイデアでも構いません。

僕自身にも、次にどんな可能性があるのか、まだ分かりません。

だからこそ、思いがけない出会いも楽しみにしています。


あんこ暮らしに足を運び、僕の創るものを食べ、応援してくださった皆様。

本当にありがとうございます。

皆様からいただいた言葉と手応えは、

これからの餡創家としての活動にも、確かにつながっています。



10月10日の最終営業日まで、一つひとつ、心を込めてお作りします。

そして、その先も。餡創家サコを、どうぞよろしくお願いします。



Rock on!

 
 
 

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